マゼラン図書館2/La bibliotheque Mzarin vol.2
そんな時代の可愛らしいフランス歌曲(Air de Cours/宮廷の歌)のポケットサイズの楽譜がありました。
表紙にはフランス王朝のシンボルであるユリの花(マリア様のお花でもあります)が装飾に使われていることも多いです。
そして有名なチェンバロのフランソワ・クープランの教則本*L`art de toucher le clavecin*1716年出版のオリジナルがありました!
茶色だったはずの?皮もまだら模様になっていますが、やはりフランス宮廷音楽家だっただけに*ユリのマーク*が光ってますね。
勿論、この有名なチェンバロの基礎が全て説明してある教則本のファクシミリ(この初版譜のまま)、訳書(英語、ドイツ、フランス語訳付)、日本語もどこでも買えますが実際にこの1716年に出版された貴重な数百冊の1冊を使ってこのマゼラン図書館で昔チェンバロのコンサートがあったそうです。
何ともチェンバリストにとっては栄誉なことですね!
では、今月は来週はずっとオーケストラのリハーサルとコンサート、その翌週はブリュッセルでフォルテピアノのリサイタル・・・と6月までノンストップなのでなかなかブログは更新できないと思いますが、6月のオーケストラとのドイツ公演、ノルマンデイー公演、また7月半ばの南仏でのバッハのチェンバロ協奏曲の情報など追って掲載します。
まずは、貴重な古書をご堪能下さい。思わず15世紀の本はあまりにきれいで持って帰りたい衝動に駆られましたね。昔からなぜかこの時代の古書に惹かれているので、いつかもっとよく知りたいなと思います。
今は、1794年に出版されたピアノとハープの為のDuetto(2台のピアノでも演奏可能)というJ.L.Dussek[デュセック)というハイドンの御弟子さんで当時パリ、ドイツ、イギリスで活躍した作曲家の初版譜を研究しています。
沢山間違いがあるので訂正して弾きやすいように2つのパートを1つのパートに書きなおしていますが、何しろ音が多くて1楽章と2楽章を書くのに10時間以上かかりました。
今日は、1日かけて3楽章を書きます。これはちょっとしたリサーチの内容なのですが、きれいな曲なので自分で編集した楽譜で演奏できたら嬉しいですね。
では、皆様もゴールデンウィークをお楽しみください。