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ローマ楽器博物館/Museo Nazionale degli Strumenti Musicali

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もうかれこれ2週間前に初めて行ったローマで、右も左も分からぬまま空港に迎えに来てくれるまで半日もあったので、どこか行こうとガイドを見ていたら・・・・

*3000以上の楽器がある博物館*
を発見し、決定!

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イタリア製のチェンバロ。年代は表記していませんでした。
ローマへ行ったことのある人達から、大きい、1週間あっても見切れない・・・・と聞いていたので、ここは見たいものに絞った方がいいと思い、ゆったりと沢山のチェンバロを見に行きました。

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ベンドサイドの装飾

ここには、数え切れないほどのチェンバロがありました。やはりイタリア製が多かったですが、ドイツ人のHans Mullerが作ったドイツ製の一番古いチェンバロ(1537年)がありました。

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ヴァージナル、フレミッシュらしい装飾。

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まるで絵画のような素晴らしい装飾!

プレートの年代や製作者をメモしていたら、3人のガードの1人のおじちゃんが、どうぞ!どうぞ! と言って、立ち入り禁止のロープの中に入って見ていいよ。と言う。

え?!それは・・・・
そして、説明を読んでいると、パッと写真を撮ってしまえばいいでしょ!?と言う。

それも禁止では・・・・?

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クラヴィコード

ということで、フラッシュなしで目の前の貴重なコレクションを撮らさせて頂きました。1階にコレクションのきれいなカタログがあったので買いましたが、これらの写真はそのおじちゃんが居なければ取れなかったので貴重なものです。

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フランス製 エラール社のきれいに装飾されたスクウェア ピアノ
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笑ってしまったのですが、他の2人のガードは真面目に働いているので勿論写真を撮っているのを知ったらNo!no!と言う訳です。

ので、親切なおじちゃんは、他の2人と違う部屋で世間話をして私が見終わるまで2人の足を止めているという・・・・滑稽な状況で、最後にMolto Grazie(どうもありがとうございます)と言うと、ウインクしていつでもどうぞ!みたいな。。。

これがイタリア・・・・・のコネクション?!と足早にまた空港へ戻りました。

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この美術館のなんと言っても代表的なコレクションの楽器は、世界に3台しか存在しないクリストフォーリのフォルテピアノです。

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フィレンツェのメディチ家に仕えていたBartolomeo Christofori(1655-1732)が晩年に発明したフォルテピアノです。まだまだ、チェンバロが普及していた時代に、強弱を表現できるメカニズムを開発しました。

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チューニングピンはレストプランクを突き抜け、弦はこの板の下に巻き付けられています。この構造だと、ハンマーがどんなに強く叩いても、弦が浮き上がる心配がない様に作られています。

クリストフォーリのフォルテピアノはこのローマの(1722年)と、ニューヨーク(1720年)ライプツィッヒ(1726年)があります。
この美術館の前の官長さんが、リサーチをしてこの楽器を見つけたそうです。

チェンバロと外側は似ていますが、中の構造が新しく開発され、*ウナコルダ*Una Cordaという、音色を変化させる機能が付いています。

ウナコルダを使うと、鍵盤全体が数ミリ移動して、1音につき張ってある2本の弦のうちの1本だけを叩くようになり、音色が大きく変化する構造になっています。

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折りたたみできるチェンバロ!Carlo Grimaldi 18世紀
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枠には可愛いらしい絵が描いてあります。

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スピネット G.Birger 1759
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この他にも、Joannes Ruckers (1637年)やとても素敵なフォルテピアノなど釘付け!!になってしまうオリジナル楽器が沢山あり、今度は美術館に手紙を書いて試奏できる機会に再び訪れてみたいと思いました。

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ご興味のある方は

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ローマ国立楽器博物館・Museo Nazionale degli Strumenti Musicali

Plazza S.Croce in Gerusalemme 9a

Tel: 06 70 14 79 6
8:30-19:30
月曜休館日
入場料:6ユーロくらい

Santa Croce in Gerusalemme教会の左横にあります。メ
トロA線S.Giovanni下車 徒歩5分