もっと楽に!
ナンシーにある、アールヌーボー博物館
クラシックやバロック音楽は、25年間いつも私の横にあったもので、切っても切れない関係です。
しかし、音楽に馴染みのない方には、どこかで堅苦しいイメージがあるかもしれません。
私がアメリカやヨーロッパなど全5カ国で暮らしてみて、実際に生活の中にある音楽とは、もっと自然な空気のようなものです。
べつにチケットも高いわけでもなく、フリーのコンサートも教会などで沢山あり、行こうと思って居なくても、ふと入った教会でたまたまコンサートがやっていた・・・なんてこともあります。
日本では、ヨーロッパ文化を特別なものとして取り入れ、どこか敷居の高い雰囲気にしてしまったのではないかと思います。
落語や歌舞伎を見に行くのと、同じ感覚で良いと思います。日本の伝統芸能のように、ヨーロッパの伝統芸能な分けですから。
そして、好きな人はそこに敷居の高さなどよりも、演目の内容と質の高さを気にするはずです。
パリ・マリアージュ フレールのサロン・ド・テ
知人で、前半を聞いて面白くなければ、コンサートを途中で帰ってしまう方が居ます。
それは、あまりに普段良い音楽を聴いているので、どうでも良い演奏を聴いているよりは、聞かないほうがましという確かな耳を持っているからです。
こういうお客さんばかりだと、怖いですが(!)
そんな、自分の中の芸術に対する好みや意見がはっきりしていても良いと思います。
別にそれが隣の人と違う感覚でも、自分に合う合わない、好き嫌い、そして良かったと感じるかどうかは、その人それぞれの生きてきた環境や知性から生まれるものですから、違って当然ですよね。
世界遺産に指定されているストラスブールの町並み
よく、パリの人たちは、良い演奏や、おいしいものに対しても、 Pas mal・・・・・・・・・(パ・マル)
と言います。 英語ではNot bad.......(まあ、悪くないね。)
と言ったとこでしょうか。
始めは、フランス人はナイスではないなあ。
と思っていましたが、それはどうやら悪い評価ではないようです。
実は、ある意味きちんと認めている時の表現だそうです(!!)
でも、100%は認めていないのがフランスっぽいですが。
フランスは、両手離しに*素直に素晴らしい!*と余り言わない風潮がありますね。でも、確かにPas Malと聞くときは、結構いいセンスのものに対してだったりして、本当に笑ってしまいますが。
アメリカだと必要以上に認めて、ブラボーの連発で*本当のとこどうなんだろう?*と思う時もあり、あの典型的なスマイル表情を見ても、本当に笑っている人と、そうでない人もいそうな気もしますが。
ということで、長くなりましたが、チェンバロ音楽も、もっと身近に敷居の高くなく感じていただける場を作れたらなあ。と思っています。
みなさんも、御自分の中にある楽しいアイディアや、新たな発見があると、ウキウキしませんか?
そんな、感覚を大事に2007年を新鮮に生きれたらなあと思います。
by kcembalo
| 2006-12-31 21:27
| 音楽/Music