この1週間は、アルザス地方の音楽祭に参加してきた。
ストラスブールの1時間パリ寄りの小さなSt-Quirin(サン・キラン)という町は、小高い丘に家が建てられ、教会は遠くからでもすぐに目に入る。
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教会内の上に、Johann Andreas Silbermann(ヨハン・アンドレアス・ジルバーマン:1712-1783)が、1740年に作ったオルガンが今も残り、コンサートが行われている。
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オルガンのあるバルコニーに上がると、教会内が一望できる。夜のコンサートの為に中央に置かれたチェンバロを調律中で、その横にクラヴィコードが置いてある。この日は、オルガン、チェンバロ、クラヴィコードの演奏を4人の音楽家が演奏し、とても素晴らしいコンサートだった。
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中でも、驚いたのはドイツ人のChristianというオルガニストが、その日に教会に着いて聖歌から1曲選び、そのメロディーをもとに即興演奏をしたのだが、フーガや模倣、カノンなど色々なスタイルで次から次へと10分ほど演奏していた。即興の技術と、バッハなどの主要な音楽家の和声進行や、作曲手法を全て熟知し、その瞬間に生まれるセンスも感じさせる、即興とは思えない演奏だった。

昔は、自然にほとんどの音楽家が即興演奏をしていた。今は、あまり即興演奏を全ての音楽家が出来る分けでもなく、このChristianから色々な即興演奏のコツや、どの様に習得するのかを聞いたので、いつか、私も即興演奏を自由にできたら、どんなに楽しいかと思う。
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by kcembalo | 2006-07-31 03:41
パリには、ふとした所に素敵な通り道やアーケードがある。
そのうちの1つが、ギャラリーヴィヴィエンヌだ。
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パリ中心のパレ・ロワイヤル(Palais Royal)のすぐ近くにある。

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パリに長く住むピアニストの友人が素敵なカフェがあるからと連れて行ってくれた。デザートもカフェもとてもおいしかったです。

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カフェの裏には、古書屋さんもある。

ほっと一息するには最適な空間なので、行く機会のある方にはお勧めです。
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私は、よくイギリス経由の飛行機に乗るのだが、アムステルダムに住んでいた時も、ロンドン・ヒースロー空港から飛び立ち、イギリスの大陸を離れ、海が広がりオランダの大地が見えるまで40分足らずの近さに驚かされる。

今回は、同じような短時間でイギリスー海ー北フランスを通り、パリを眺め、シャルル・ド・ゴール空港に着いた。

映像で見たほうが分かりやすいので、そのまま写真を載せます。

私はボストンに住んでいた頃から、イギリスに飛行機が入り、エスカルゴの様にうずを巻いた道路沿いに、可愛いミニチュアのイギリスらしい庭付きの家が見えると、思わず眺めてしまう。
幼少期に過ごしたウィンブルドンの家にも、バラやクロッカスの花がきれいに咲いていた。

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イギリスの家並み/houses in London

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農園の広がる北フランス。実は農業大国というのを感じさせられる/North of france( Normandie )

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パリ市内。右上にビジネス街のデフォンスと、その横に広がるブローニュの森が見える。エッフェル塔はまるでお土産の置物のようで、この写真ではよく見えない/Paris,we can see *La Defence* and the Boulogne forest on the right side.

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シャルル・ド・ゴール空港着陸の9時ごろにはようやく日が沈み始めました/I arrived at the Charles de gaulle airport around 9pm.

気が付くと、日本の家ーパリの家は24時間近くかかっていました。でも、基本的に飛行機に乗るのは好きなので、あまり苦ではありませんが、思わず*どこでもドア*が欲しいと思うこともあります。

I was in Japan for a week and came back via London.
It took about 24 hours from Tokyo to Paris( door to door)But I like traveling,so it doesn`t matter.But still too long !!
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9月18日の東京コンサートを行う、素晴らしい白寿ホール。
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9月のリサイタルのマネジメントをして頂いている、クレアートの篠田さん、そして私のコンサートの担当の井藤さんとの詳しい打ち合わせも兼ねて、白寿ホールを訪れた。

いつもパリー東京間でメールのやりとりで、色々な段取りを決めてきたので、実際にお会いしあれこれと話しながら、決めれるのは何とスムーズなのだろうか!と思ってしまった。

ホールも調律中であったが、見学させて頂き、白寿の会社が作っている、とても心地良いリクライニングシートにもできる椅子や楽屋にあるマッサージチェアーを見て、喜んでしまった。さすが、日本!!

屋上に上がると、素敵なテラスと共に、代々木公園の森がまさに目の前。ホワイエも硝子窓から一杯の光が入り、どこか開放的な感じである。
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~~屋上のテラスで、クレアートの井藤さん~~

ここで、どんなコンサートができるのか、とても楽しみです。普段、コンサートに私自身聞きに行くときは、勿論、音楽とどんな演奏なのか楽しみであるが、偶然そのコンサートに集まった、しばらく会っていない知人・友人にばったり会ったりすると話しが弾み、思いがけない嬉しい時間を過ごすことも、しばしばある。

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白寿ホールは、そんな休日のお昼にひょっこりお出かけして、音楽を楽しみつつ、知人との時間も楽しめる、素敵な空間だと改めて感じました。

皆様も、お時間宜しければ、是非コンサートにいらして下さい。1人でも多くの方にチェンバロの音色を聞いていただけたら、嬉しいです。
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パリは、夜になると昼とはまた一味違う魅力を放つ。

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フランス学士院とその前のPont des Arts(芸術橋)で夜景を楽しむ人達

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セーヌ川沿いの見所はライトアップされ、日の長い夏の季節は、多くの人が散歩し、友人とピクニックの様に、ワインやシャンパンと共に、軽いおつまみを持って出かける。

そして、夜12時を過ぎても、賑やかである。

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深夜12時になり、10分間のキラキラと光るエッフェル塔

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それでも、段々と日が短くなり、10時半頃まで明るかったが今では、刻々とその日照時間が短くなっている。

夕食後の腹ごなしに散歩するには、最高なこの気候と美しい夜景を、誰もが楽しんでいるのではないか。
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山梨のコンクールから1年後の2006年4月に翌年の旋律楽器の部門のコンクールが開かれた。
その際に、第20回を迎えるコンクールを記念して過去の1位の受賞者と、前回の19回の受賞者計9人を交えて大掛かりなコンサートをすることになった。

偶然にも、去年2位になったチェンバロの福間彩さんは、私とアムステルダム音楽院を同年に卒業してフランスへ移り、同じパリに住んでいた。

その為、彼女の室内楽曲の伴奏を私が弾くことになり、リハーサルも2台のチェンバロを使って行うことになった。

当初私は、ソロを弾こうと思っていたが、せっかく2台チェンバロで演奏できる機会なので、普段あまりしないことをしようと思い、二短調のバッハのコンチェルトを演奏することにした。

福間さんには、オーケストラパートを弾いて貰う事になったが、ほぼソロと同じ重要なパートが凝縮されている。

コンサートの4月に向けて、2月頃からリハーサルを何度が繰り返し、山梨の本番に臨んだ。2台チェンバロというのは、意外に難しく、フレーズごとに細かいアーティキュレーションを決めて、揃えないと、ばらばらに聞こえてしまう。また、2台の音が1つに混ぜ合わないと、全体のハーモニーなどがきれいに響かないので、ソロとは全く違う要素が含まれる。

しかし、福間さんとお互いの意見を出し合いながら、練っていったリハーサルは、とても貴重な体験となった。

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テレマンのトリオソナタを演奏したメンバー。左から私、リコーダーの太田光子さん、チェンバロの福間彩さん、ガンバの福沢さん

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また、福間彩さんの選曲したテレマンのトリオソナタで共演させて頂いた、リコーダーの太田光子さんの演奏がとても印象的だったので、9月の東京リサイタルにゲストとして出演して頂くことになった。

こうやって、色々な人との縁が繋がっていくのは、嬉しいことだ。
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2005年の春に日本で唯一の古楽コンクールを受けることにした。当時は、アムステルダムに住んでいて、4月のコンクールに向けて、数ヶ月前より準備を始めた。

しかし、運悪くもコンクール2ヶ月前に自転車事故で、右ひざ靭帯を怪我し、1週間自宅から一歩も出れないほどの激痛を経験し、結局1ヶ月間びっこを引いて、まともに歩けなかった。

大事な時期にそんなことが起きてしまい、どうにもできないやら、情けなさ気持ちで一杯であった。できることと言えば、座って行動できる読書と練習。まるでおばあさんのように、隣の部屋に行くことすら、困難であった・・・・

オランダの医療事情は日本に比べてとても遅れており、MRI(超音波)で検査して貰うのに、3週間待つと言われた為、それならばしょうがないと、急遽治療の為日本に3月に帰国した。

驚くべきことに、いつもお願いしている整体の先生の2回の治療で無事に歩けるようになり、靭帯が縮んで伸ばせなかった足もどうにか普通になった。

そうしてオランダへ帰ると、コンクールの為に再び帰国するのは約3週間後であり、やっと最後の詰めの練習ができる状態に戻ったが、時間が足りない状況下にあった。

しかし、外国でチェンバロを始めた私にとって、日本でどんな人がどのような演奏しているのかも全く知らない為、知らない世界を見るのも良い勉強という思いで山梨へ向かった。

予選は、7曲ほど決められた課題曲の中からバッハ以外から選択して良いという、割と自由の利く発表があった。

その中から、私は自由曲で選択したルイ・クープランのホ長調のプレリュード、フローベルガーの組曲そしてダングルベールのパッサカリアを選び、違うスタイルの曲を演奏し、持ち時間を目一杯に使った。

もともとのコンディションが足の為に、思い通りに整えられなかったせいか、あまり余計なことを考えずに、素直に音楽だけを見て弾けた気がする。

ある意味、聴衆のことも、審査員のことも変に意識せずに自分の中で、最後まで納得のいかない箇所を、なんとか音楽的にならないものかと思い、客観的に音を聞き、表現することに集中した。

弾き終わったら、まあ、やることはやったとすっきりし、せっかく山梨に来たのだからと、隣の温泉町へ行って、20mほどもある素晴らしい檜風呂に入って、極楽気分を味わっていた。

その後会場へ戻り、予選終了後の結果発表で張り出された紙に、なぜか自分の名前があり、一瞬・・・・・・把握できなかったが、次の瞬間、*え~~~。また弾くんだ。温泉なんか行かなければ良かった。*と一瞬後悔した。

しかし、与えられたチャンスはありがたいと思い、再びコンクールモードに切り替え、翌日の本選に臨むんだ。

本選では、イタリア音楽からストラーチェの陽気なシャコンヌとバッハのニ短調のトッカータを演奏した。既に5人に絞り込まれていたので、色々なことを考えてしまい、後から考えてみると、前日の無意識の高い集中密度に比べて質が落ちてしまったようだ。

演奏後、さすがに緊張で疲れ*これは、やっぱり温泉!*とまたもや、檜風呂を堪能しに行ってしまった。

結局、1位なしの3位を頂き、何も期待しないで受けたので、嬉しい驚きであった。
しかし、何よりも聞いていた人の感想より、音楽だけを素直に見ていた予選の演奏の方が、心に響いていたことを知り、驚きであった。

そういった、演奏中の精神状態と実際に聴衆にどのように伝わっているのかということを学ぶ、とても貴重な機会となった。
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パリから電車で1時間ほどの郊外で、ソプラノ歌手エリザベスとパーセルを演奏した。/J`ai joué la musique de Purcell avec une chanteuse Elisabeth à la campagne.

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リハーサルに耳を傾ける女の子。/Il y avait une fille qui écoute la répétition.

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ドアの向こうは川が流れ、蛙の声がせせらぎの音と共に聞こえた。/Il y a un fleuve à côté du batiment.On a entendu le son de l`eau et des grenouilles!

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今日は、思いがけず初めてコメディーフランセーズで、モリエールの喜劇を見に行った。コメディーフランセーズは、1680年に建てられてから、今まで3世紀に渡って途切れることなく、パリで常に劇を上演してきたという歴史がある。

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劇場内のサロン。真ん中は、ヴォルテールの像。モリエール他、名だたるフランス作家が実際にこの地で彼らの作品を上演し続けてきた。Salon in the Comedie Francaise.There is a statue of Voltaire.

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実際にモリエールが、ヴェルサイユ宮殿に住むルイ14世やマリーアントワネットの為に、脚本を書き、当時楽長であったイタリア人作曲家のリュリと合同作業で素晴らしい演目を残した。そうした演目を実際に17世紀後半にモリエールが上演した場所で、味わえるというのは大きな喜びである。

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今日は、モリエールの喜劇から*恋のお医者様*(L`Amour medecin )とシチリア人か恋の画家(Le Sicilien ou l`Amour perintre)で、ウイットにとんだ表現やセリフにより、会場中が笑いに包まれた。

また、音楽は当時実際に演奏されていた曲を、フランスの今最も活躍しているバロックアンサンブル、レ ザール フロリソン(Les Arts Florissants)のメンバーが演奏し、舞台衣装、ダンスなど全てセンスのある、フランスらしさを感じさせる総合芸術だった。

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帰り道に寄った夜のルーブル。On the way back home,I passed musee du Louvre.

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I went to see Molier at the Comedie Francaise tonight.It was the first time for me,but I had a really good time.( laughed a lot !)
Comedie Francaise has built in 1680. Since then, it has been continuing for over three centries!! I was very impressed that we were seeing the play where Molier was actually there in the late 17th centry!And we can still enjoy their playing now.I would love to go there another time to discover more!

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アムステルダムの中心にある、Beethaninklooster(ベターニンクルースター)という素敵なコンサートホールの元々の建物は、スウェーリンク(1562-1621)がオルガニストであった時代からあったという。
スウェーリンクは即興演奏の大家であり、「アムステルダムのオルフェウス」とあだ名されたほどだった。鍵盤楽曲は70点以上が残っているが、その多くは、1600年頃にアムステルダムで行われた即興演奏と同じようなものだったかもしれないと言われている。

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今は、中をきれいに改装して多くのコンサートを行っている。現実、スウェーリンクがすぐ裏に住んでいたというから、その歴史の長さに驚く。

オランダ郊外で一緒に弾いた歌手のレオノールとオーボエのオリヴィエとのコンサートのシリーズで最後にここで演奏した。音響も良く雰囲気も暖かく、楽しいコンサートとなった。
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