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今回の特選に選んで頂き、何が嬉しいか・・・
考えていました。

勿論、今まで音楽を続けてきた事がやっとCDという形になったことは勿論ですが、
今回初めて、右も左も分からないまま全てのテイクを私自身で2か月に渡り聞き、ほぼ98%は自分で選び、決めるに至るまでの苦労が報われたという喜びでしょうか。

とても地味で緻密な作業なので、やるまで、全く私も分からず、容量の良いやり方も分からず、多分、一番能率の悪い方法でやったのでは?と思います。仕方ありませんね。

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でも、初めてのCDだからこそ、きちんと自分の音に責任を持って、聞くべきだと思いました。

パリのユゲットおばあちゃんも、3-40枚のCDを出していますが、50年くらい前の音楽家は編集にはノータッチで全てエンジニアにお任せの時代から、彼女は全部自分で聞いて選んでいたようです。
スコット・ロスグールドも全て自分でとことん選んでいますね。

ということで、腹をくくって、微妙なチェンバロの差、フレーズ感、ピッチ、音程、装飾音、全ての1音1音を何度も何度もとことん聞きました。

生まれて初めて1000回以上自分の演奏を聞き続け
【自分はこんなに下手なのか!想像力がないのか!】と、1人で本当に失望したのも事実です。

ひゅ~~~っと落ちて行きましたね。

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それでも、エンジニアはパリ私は東京、誰にも聞く人は居ない。
そして、誰よりも自分がどの様にこのバッハを表現したいか・・・というのを知っているのは、

【自分しかいない】

という事。

その決定的な事実から、とにかく自分の感覚のみを信じて、頭がおかしくなる位?(元からすでに頭のネジは緩み気味?!)、来る日も来る日も聞き続けました。

そして、1つ1つ果たして自分の納得いく【音】になっているのか・・・
不安と想像する音の世界で作業を進めていきました。


その様子は、以前にもブログで書いているので、皆さん【てんてこ舞いな状態】をご存じだと思いますので、カットしますが!

そんなこんなで、終わってみれば何はともあれ、色々な事を含めて、経験してみて良かったと思っていました。
そして、今回この様に認めて頂けたというのは、本当に感謝の気持ちで一杯です。

今まで支えて下さった方、コンサートへ御越し頂いた方、そしてブログを見て頂いている方、皆様に心からお礼を申し上げたいと思います。

今後も、一歩一歩進んでいきたいと思います。まだまだ、未熟ですがどうぞ宜しくお願いいたします。
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皆様こんにちは。

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5月21日(月)に発売された、レコード芸術6月号にバッハ:ゴルトベルク変奏曲が特選​に選ばれました。

全く思いがけず、こんなに素晴らしい事が起きるとは!
本当に嬉しい限りです。

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レコード芸術バッハ:ゴルトベルク変奏曲批評。

批評より

濱田 滋郎
【・・・ともかく植山けいは、この楽器に出会ったとき、これで【ゴルトベルク変奏曲】を弾きたい、と切望したらしい。その夢を叶えての録音であるだけに、これは大いに気分の乗った、自分の持てるものをすべて傾注した演奏だといえよう。変わった趣向は凝らさず、着実かつ正確人弾き進めていくが、聞きごたえは十分ある。原則としてリピートを忠実に行なうが、第13,15,25曲など店舗を押さえてじっくりと奏でる演奏ではそれを省く。…】


茄子田 務
【・・・とにかく華やかで奥深い響きだ。主題は落ち着いた店舗で弾かれ、その後の変奏の解釈は標準的だが、演奏そのものに表出力があり、装飾音も気が利いている。そして闊達な指廻りとパッション。楽器が鳴っているし、一音の持つ味わいが格別だ。構造的で静的、繊細に陰影ずけるというよりは、音楽に没入し、率直に個々の楽曲の情感をダイナミックに引き出してゆくタイプなのかもしれない。


石田 善之
【録音評】
非常に自然な距離感や広がり感を利かせる。立ち上がりと響きとのバランスもほどよいし、全体にたいへんクリアで曇った感じがいっさいない。
録音はスイス、ノイシャテル博物館で、それなりの響き感も味わえるが、大きな空間を思わせる響きとは異なり、むしろ輝かしい響き感ということになるようだ。


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もう1枚のラファエルとパスカルと録音したデュポール・チェロソナタも準特選に選んで頂きました。

高橋 昭
【・・・ピドウーのチェロは陰影を伴った音が美しく、表情も豊かで、旋律の魅力が十分に伝わってくる。
特に緩徐楽章では落ち着いた感情を保ちながら、明暗の変化を生かして演奏しているので、表情に深みが加わっているし、急速楽章では音楽の骨格を浮かび上がらせているが、音色の変化も楽しめる。】


大木 正純

【チェロと通奏低音のためのソナタ集】作品4全6曲も、これが世界初録音とある。たいへん貴重なレコーデイングだ。・デュポールの伝記が仮にいくつもあったとして、それを虱潰しに読むよりも、この1枚はデュポールの実像をはるかにいききと私たちに伝えてくれる。

ソナタ第1番・第一楽章にいきなり聞かれる、華麗でのびやかなヴィル等オーゾ性が、疎なあt州のほとんど全体に一貫して浸透する、音楽の基本コンセプトである。パガニーニやリストの様な意味での技巧誇示の精神とは少し違うのだが、少なくともチェロの最高度の技が、終始、作品の大前提としてあることは間違いない。この名技性は、おそらく時代をはるかに超越したものであったことだろう。

念のために述べておくがむろん技巧オンリーではない。ソナタ第3番終曲の軽快な機動性、唯一の短調作品である第2番の譜かい憂愁の色、あるいは第5番アダージョ楽章のロマンティックな陰影など、聞くべきものは少なくない。
ピドゥー(父ロランではなく息子ラファエルの方)の果敢なチャレンジに大きな花束を。】


という大変嬉しい批評を頂きました。

これから、ラファエルとパスカルにも批評内容を和訳してパリへ送ります。とても喜ぶと思います。

また、ラファエルの活動するトリオ・ワンデラー25周年記念のHarmonia Mundiからリリースされたばかりの、ベートーベンピアノトリオ全集も批評に載っています。

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安田 和信(音楽学)
【現役ピアノ・トリオとして最も継続的な録音活動を誇る同団体は、今年が設立25周年。それに合わせてか、ピアノ線重奏曲の歴史におかえるもっとも重要な作曲家の全集が出た。・・・筆者がとくに印象的だったのが第1番第1楽章:多くの演奏では落ち着き払ったテンポになり気味。だが、本盤では音の持続を抑制した録音のために、よりアグレッシブなテンポを採用できるのである。
・・・筆者としては第1番の、突き抜けた解釈に度肝を抜かれたのだった。】



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表紙をあけてすぐのKing internationalの宣伝欄には、上記バッハ、デュポール、ベートーベンのCD3枚の他に、デュポールの下に私が所属させて頂いているパリのオーケストラ(レ・シエクル)の日本デビューCDも紹介されていました。
偶然ですね。
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